2015.11.07 - 明治安田生命 J1リーグ 2ndステージ 第16節
柏レイソル × FC東京
( 日立柏サッカー場,14:00 )
前節、浦和との決戦を3-4で落とし、連敗を喫した東京。G大阪に勝ち点でも追い越され、リーグ最終盤で遂に4位に後退してしまった。チャンピオンシップ出場の望みを繋ぐには、最低でも残り2試合での勝利が最低条件となる。今節は、2009年シーズンを最後に勝利の無いアウェイ・柏戦。柏は今季から指揮を執っていた吉田監督の退任が既に発表されており、チームとして最後に結果を残すためのモチベーションは高い。
とにかく内容よりも勝利を優先しなければならない東京は、立ち上がりから前に出た。全体を押し上げてプレスをかけ、ボールを奪えば速攻で柏のゴールに襲いかかる。この流れで相手陣内でのプレイが増えると、先制点のチャンスは存外早く訪れた。16分、相手陣内で左CKを得ると、太田のキックが流れたところに待ち構えていた橋本がボールを受けてフェイントで切り返し。これに思わず大津が足を引っ掛けて倒してしまい、東京がPKを獲得する。キッカーは森重。柏サポーターの猛烈なブーイングの中、冷静にゴール中央からやや右の上隅に決めて東京がリーグ戦3試合ぶりとなる先制点を挙げる。ゲームプランが軌道に乗った東京は、柏が反撃の姿勢を見せると、すぐさま自陣の守備のバランスをとる。東を左SHに下げ、4-4-2にシステムを移行。サイドの守備にも幅が生まれ、前半は柏の攻撃を完全にシャットアウトする。ハーフタイムを挟み、後半に入っても東京がやることは変わらない。中盤からパスコースを切りつつ積極的にプレスをかけ、中盤を省略して自陣にボールが入ってきたらなるべくセーフティに対応。柏は山中・茨田・エデルソンと攻撃に持ち味がある選手を投入し、前線の厚みを増していったが、クロスに対する中央の動きに乏しく、東京の守備にとっても難しい試合運びにはならなかった。唯一、やや内側に絞った位置からのクロスとシュートには手を焼いたが、PA内での競り合いで気迫を見せ、波状攻撃も耐え抜く。東京もカウンターから度々チャンスを得るものの、決めきれずに1点差のまま試合終盤を迎えることになってしまったが、最後まで虎の子の1点を守りきり、1-0で勝利。他会場でG大阪が広島に0-2で敗れたことにより、最終節を前にして東京が再び年間3位に浮上。自力でのチャンピオンシップ出場権獲得に「あと1勝」という所まで漕ぎつけた。