2015.10.24 - 明治安田生命 J1リーグ 2ndステージ 第15節
FC東京 × 浦和レッズ
( 味の素スタジアム,14:00 )
前節、ホームで湘南に敗れ、広島・浦和との勝ち点差が「6」に開いてしまった東京。今節はその浦和をホームに迎えての直接対決である。この試合を落とすと、年間1位の可能性は完全に潰えてしまうため、東京にとっては勝利こそが優勝争いに生き残るための唯一の道だ。浦和が対戦相手ということもあり、チケットの売れ行きは早くから好調。完売まではしなかったものの、味スタには38,952人の大観衆が詰めかけた。
トップ下に河野、2トップに東を起用するなど、守備を意識したラインナップで臨んだ東京だが、目論見は早々に崩れ去ってしまう。11分、槙野が左サイドの宇賀神へ縦パスを通すと、宇賀神のクロスをアブラモフが中途半端なパンチングでクリアしてしまい、ボールの落下点にフリーで詰めていた柏木がダイレクトで押し込んで0-1。更に、強者・浦和は東京の動揺を全く見逃さない。14分、今度は右サイドの突破から柏木がフリーの武藤へラストパスを送ると、武藤が右足に引っ掛けた鮮やかなシュートを沈めて0-2。いきなりプランを崩された形の東京は、16分に米本の縦パスに抜け出した東が狭い角度のシュートを決めて1点差に詰め寄るものの、前線に強力なアタッカーを揃える浦和の攻撃はなおも止まず。27分に武藤のカットインからこぼれ球を丸山と太田がお見合いする隙に関根が押し込んで1-3とする。後半に入っても浦和の勢いは衰えず、62分にゴール正面でダイレクトのパス交換から槙野が決めて1-4。これで試合はほぼ完全に決してしまった。絶望的な立場に立たされた東京だが、それでも必死にもがく。74分に太田のクロスを高橋が頭で押し込み2点目を挙げると、84分には太田の右CKを高橋が競り合い、こぼれ球をそのまま押し込んで3-4。サイドから執拗なほどクロスを入れ続け、1点差まで詰め寄る。途中出場の中島・林を前線に据えて総攻撃に出る東京は、後半ATを含めた残りの時間、絶え間なく浦和のゴール前にボールを送り込み続けたが、懸命のシュートも西川の好セーブなどで跳ね返され、試合終了。東京の選手が次々とピッチに崩れ落ちた。課題であるサイドの守備から蹂躙を許し、ミスも絡んで手痛い失点を重ねた東京がスコア以上の完敗を喫し、年間1位の可能性は消滅した。