2015.10.17 - 明治安田生命 J1リーグ 2ndステージ 第14節
FC東京 × 湘南ベルマーレ
( 味の素スタジアム,14:00 )
前節、アウェイでの広島との大一番を1-0で制し、2ndステージ及び年間の順位で共に逆転優勝の可能性を大きく広げた東京。勝ち点を落とせない戦いはまだ続くが、この勢いを持続して残り試合に勝利に繋げていきたいところだ。今節の相手は年間9位につけている湘南。こちらは悲願のJ1残留確定まであと一歩の所まで来ており、侮れない相手である。
試合は開始早々に混沌とした展開となる。6分、湘南ゴール前の競り合いで負傷したアンドレバイアがそのまま交代。湘南は早々に守備ラインの再構築を強いられる。攻撃の分厚さと速さを武器とする湘南に対し、東京は高い位置から積極的にプレスをかけ、ショートカウンターで流れを作る。しかし自陣でのアブラモフのセルフジャッジによるミスでマイボールを湘南のCKにしてしまうと、これを見逃さない湘南が一気にギアを上げる。そして前半AT1分、湘南がゴール正面で直接FKを得ると、永木の意表を突く無回転のシュートがアブラモフを強襲。何とかボールを弾くアブラモフだが、こぼれ球を高山がすかさず中央に送ると、古林が押し込んで湘南が先制。更にその直後、接触プレイで足を痛めていた森重が自ら交代を要求し、吉本と交代。まさかの事態で後半へ折り返すことになる。非常に気まずい空気の東京だが、運良く後半立ち上がりに同点の機会が訪れる。50分、徳永のクロスからのこぼれ球をPA内左寄りで受けた東がトラップから冷静にシュートコースを見定め、右足を振り抜く。このシュートがゴール右サイドネットに突き刺さり、1-1の同点。味スタの雰囲気は確実に逆転を後押しするムードになっていた。しかし、その矢先に落とし穴が待っていた。55分、湘南は縦に速い展開から競り合いのこぼれ球を右サイドの藤田が拾うと、深い位置からゴール正面へグラウンダーのクロス。ここに詰めてきた菊池が身体ごと投げ出すようにボールを押し込み、湘南が再び勝ち越しに成功する。再び追いかける展開となった東京は、太田の左足クロスや、途中投入となった中島・三田のサイドからのカットインを中心に総攻撃をかけるが、湘南の守備が徹底的にクリア。際どい場面を作っても、広い守備範囲を誇る秋元の守る牙城を崩すことができずじまい。1-2のままタイムアップのホイッスルが鳴り響き、湘南のJ1残留が決定。東京は勝利が至上命題の一戦で手痛い敗北を喫し、優勝戦線から再び大きく後退することになった。