2015.10.11 - 明治安田生命 J3リーグ 第33節
FC町田ゼルビア × カターレ富山
( 町田市立陸上競技場,16:00 )
J3は残すところ7節となり、いよいよ佳境を迎えた。2位・町田は、首位の山口を追うだけでなく、3位・長野の追走から逃げ切るために勝ち点を積み上げる戦いが続く中、リーグ最少失点を誇る堅守に期待がかかる。一方の7位・富山は、前節の敗戦により今季の3位以下が確定し、1年でのJ2復帰は叶わず。チームは大きな目標を失ったものの、遠路駆け付けたサポーターに気持ちの入った戦いを見せる必要がある。
試合の立ち上がりは町田が主導権を握る。早い段階で前線の鈴木(孝)・戸島にボールを入れ、すぐにサイドへ開いてクロスを入れる手数をかけない形でゴールを狙っていく。ゴールに迫る場面もあったものの、富山も水際で互角以上の戦いを見せて失点を防ぐと、少しずつカウンターで流れを引き寄せる。特に両サイドに攻撃の能力が高い選手を揃えていたこともあって全体の押し上げも速く、北井・苔口の2トップも危険な空気を漂わせ、前半終了時点では僅かに富山優勢の雰囲気すら漂っていた。しかし後半の開始早々、思いもよらぬ形で均衡が崩れる。富山のGK・江角へのバックパスに対して戸島が猛ダッシュでチャージをかけると、江角のクリアボールが戸島に当たり、ボールはゴール前でフリーの鈴木(孝)のもとへ。鈴木(孝)が無人のゴールへ悠々と流し込み、町田が先制に成功する。まさかの失点を喫した富山は、アーリークロスを中心に速攻で反撃に転じるが、町田の堅い守備がピンチを未然に防ぎ、時間を着々と消化。すると75分、町田の後方からのロングボールに対し、ゴール前の混戦のこぼれ球をPA外から李漢宰がフリーでシュート。これがゴールに突き刺さり、町田がリードを2点に広げることに成功した。その後も選手交代で守備を固め、無失点に抑えた町田が2-0で勝利。2位の座を着実に固めた。一方の富山は途中まで悪くない内容だったが、ミスからの失点が響きリーグ3連敗となった。