2015.09.20 - 明治安田生命 J2リーグ 第32節
東京ヴェルディ × V・ファーレン長崎
( 味の素フィールド西が丘,16:00 )
J2は残り11試合。J1昇格プレーオフ圏内の4位・東京Vは、この順位を堅持しつつも自動昇格を見据えて更に勝ち点を伸ばしたいところ。対する長崎はプレーオフ圏外の8位であるが、6位・愛媛との勝ち点差は「3」に迫っており、まだチャンスは充分にある。現在は4試合連続ドローと勝ち切れない試合が続いているが、この試合で流れを変えられるか。
前半から積極的な姿勢を見せたのは東京V。決して無理な放り込みをせず、サイドにボールを付けながら中央にスペースが出来る隙を窺う。一方の長崎はボールを奪ったら両サイドを広く使い、東京Vのコンパクトな守備を広げる狙い。特に右サイドで溜めを作り、左に開いた古部へサイドチェンジする展開が特徴として見られる前半だった。両者共にこれといったチャンスを作ることのできないまま、緊張感を保って試合は後半へ折り返す。すると61分、なかなかチャンスを作れない展開に焦れた東京Vは右SBを大木→安西にチェンジ。この交代がポイントとなる。直後の63分、長崎は左サイドに開いた李勇載が安西からファウルを貰い直接FKを獲得。すると、前田の蹴ったFKをニアに飛び込んできた古部が頭で合わせ、セットプレイで長崎が先制。東京Vは攻撃を睨んで選手交代したポジションから失点を喫する皮肉な展開となってしまう。ゴールが必要になった東京Vは、69分にアランピニェイロを投入して攻撃を強化するも、長崎の屈強な守備陣が徹底的に跳ね返す。その後、75分には南のPA内右からのシュートがポストに弾かれ、そこに詰めた田村がGK・大久保に倒されるが、PKの判定は無し。1点を争うセンシティブな攻防に選手・スタンドのフラストレーションはますます蓄積するが、それをゴールという形で発散することができない。終盤は永井をトップ下に配し、高木(善)をボランチに配置するシステム変更も試みるが、それ以上に長崎の守備における対応は完璧なものであった。結局、0-1で試合終了。長崎が接戦を制し、プレーオフ圏内に大きく近づいた。