2015.09.20 - 関東サッカーリーグ2部 後期 第9節
横浜猛蹴 × エリースFC東京
( 神奈川県サッカー協会フットボールセンター,11:00 )
関東リーグは今節が最終節。2部リーグでは、1部への昇格枠「2」を争う戦いが最終局面を迎えた。既に昇格を決めている1位・横浜猛蹴は、2位・エリースFC東京を迎えての試合となる。横浜猛蹴とエリースの勝ち点差は「3」であり、エリースは勝利すれば昇格かつ逆転優勝を飾ることができるものの、エリースと勝ち点「2」差で3位・早稲田ユナイテッドが迫り、結果如何ではエリースが3位に転落し、昇格すら逃す恐れがある。
勝利が欲しいエリースは、前半からボールを早いタイミングで前線へ運ぶサッカーを展開。飯塚が積極的に競ってターゲットの役割を果たし、ストライカーの山下がそれに絡んでいく形を作る。粘り強く攻撃を続ける中で迎えた25分、PA内での空中戦でボールを奪った山下がDFのマークを巧みなキープで振り切り、シュートをねじ込んで0-1。エリースにとって逆転優勝を大きく引き寄せる先制点が生まれる。劣勢に立たされた猛蹴も縦に早いサッカーを展開しようとするが、チャンスを得られないまま前半終了。後半に入ると前半とは真逆の展開となった。猛蹴は鷲尾を投入して攻撃を強化し、エリースはカウンターを狙う。当初は中盤での奪い合いでも勝つことができていたエリースだが、暑さもあって消耗戦の様相を呈すると、少しずつエリースにも疲れが見え始めた。69分、猛蹴の波状攻撃に対し、エリースのDFがPA内でハンド。直後に斎藤(直)がこぼれ球をゴールに押し込み、当初はこのゴールが認められたが、エリースの選手たちの猛抗議によってゴールが取り消され、PKに変更。エリースはハンドに至る過程で相手にファウルがあった旨の抗議を続けるが、修正判定は変わらず、猛蹴のPKを鳥毛が冷静に決めて1-1の同点。ここからは再び猛蹴が主導権を握った。エリースにとっては精神的動揺の大きな一連のPKだったが、選手たちは集中を切らすことなく、猛蹴の攻撃に対処。最後まで緊迫した展開が続き、遂に1-1のままタイムアップ。その瞬間、猛蹴の関東2部優勝が決定した。他会場で早稲田ユナイテッドがドローに終わったため、2位を確保したエリースも1部昇格を決めることができたものの、逆転優勝を実現することは出来ず。歓喜に湧く猛蹴と、一様に悔しい表情を浮かべるエリース。同じ昇格組には見えない対照的な表情を浮かべながら、両チームがピッチを後にした。