2015.09.19 - 明治安田生命 J1リーグ 2ndステージ 第11節
横浜F・マリノス × FC東京
( 日産スタジアム,19:00 )
2ndステージの第6節以来、5試合負け無しで年間順位も7位に押し上げてきた、好調の横浜M。チームにとって要でもある2列目の中村・アデミウソン・齋藤がフィットしてきたことが最大の要因であり、現在のJ1の中でも非常に手ごわいチームだ。日産スタジアムに乗り込む東京は、高橋が警告の累積により出場停止。代わりに、ボランチは野澤と米本の2枚。守備に長けた橋本・東を両サイドに配し、4-4-2の手堅いシステムで臨む。
予想どおり、序盤から揺さぶりをかけてきたのはホームチーム。中盤で中村がボールを捌いて攻撃のリズムを作るだけでなく、好調のアデミウソンがサイドでボールの収まりどころとなり、SBの攻撃参加を促すことで東京を守備に回らせることに成功。東京は我慢を強いられる展開となる。そんな中でも、カウンターから東やバーンズがシュートチャンスを得るものの、シュートは飯倉の好セーブやDFの好守に阻まれ、決定的な場面を作り出すことができない。互いに決定機を作り出すには至らないまま迎えた後半、東京は試合にフィットできていなかったバーンズに代えて中島を投入し、攻撃にドリブルでアクセントを加えようと試みる。一方の横浜Mも前半と同じサッカーを継続し、ボール支配では上回るものの、東京の守備を前になかなか決定機を作れず、高い緊張感を保ったまま時間だけが過ぎていった。しかし、0-0のままドローかという空気も漂い始めた終盤にスコアが動く。88分、左サイドに人数を掛け、フリーになった中村が中央にクロス。すると真っ先にニアに飛び込んできたのは、73分に伊藤に代わって1トップに投入されたばかり、関東学院大学に在学中の特別指定選手・富樫だった。Jデビュー戦でもあった富樫の叩きつけるヘディングがゴール左隅に突き刺さると、悶々とした時間を過ごしていたトリコロールのサポーターの歓喜が爆発。これが決勝点となり、1-0で横浜Mが勝利した。一方の東京は、少ないチャンスを決めきれない中でドローを見据えながらの試合だったにも関わらず、土壇場で失点して勝ち点奪取に失敗。挙句に後半はシュート0本という屈辱的な結果となり、ゴール裏からは痛烈なブーイングが上がっていた。