2015.09.12 - 明治安田生命 J1リーグ 2ndステージ 第10節
FC東京 × ヴィッセル神戸
( 味の素スタジアム,19:00 )
リーグ戦では直近2試合でドローに終わり、ナビスコ杯準々決勝も鹿島に1分1敗で敗退。公式戦4試合連続で勝利から見放されている東京。悪い流れを変えるためにも勝利が欲しい。対戦相手の神戸はナビスコ杯でベスト4に勝ち残るなど最近は好調を維持しており、警戒が必要だ。東京は権田の離脱に伴い緊急補強したアブラモフがスタメンとなった。
試合序盤に主導権を握ったのは神戸。東京が苦手とする3-4-2-1の布陣を敷き、1トップのレアンドロにボールを収めてから攻撃の流れを掴もうとする。しかし、東京は日本代表帰りの森重・丸山の両CBを中心として守備陣が安定感を取り戻し、神戸の攻撃ルートを寸断。ボールを奪ってからは後方からビルドアップすることで対抗した。試合が動いたのは38分、神戸のビルドアップの途中、米本が縦パスをカット。これを高橋が拾ってドリブルで持ち上がり、PA内右でフリーの前田にパス。前田はやや狭い角度ながら鋭いシュートをニアに突き刺し、1-0。神戸のお株を奪うショートカウンターで先制に成功し、後半へ折り返した。絶対的優位に立つ東京は、河野に代えて東を投入し、4-4-2にシステム変更すると、69分に東がチャンスを演出。左サイドからカットインし、ゴールに向かって速いクロスを入れると、これに反応した前田がGKよりも僅かに早くボールに触れてコースを変え、これが決まって2-0。更に78分、再び中盤での細かなパスワークから高橋のスルーパスに東が抜け出し、ゴール前まで持ち込んでからフリーの前田にパス。前田のシュートは当たり損ないにはなったものの、ボールは転々とゴールに転がり込み、3-0。前田は磐田に所属した2009年シーズン以来、実に6年ぶりとなるハットトリック達成となった。守備においては、アブラモフがDFとの連携面でやや心許ない場面を見せることもあったが、森岡の強烈なミドルシュートをワンハンドで弾き出すなどセービングでクオリティの高さを見せ、チームを救う。自陣でのミスが相次ぐ神戸は、増川を下げてブエノを投入し、4バックに移行して攻撃を構築し直したものの、時既に遅し。東京が3-0で神戸の攻撃をシャットアウトし、リーグ戦3試合ぶりの勝利を飾った。