2015.09.05 - 天皇杯 全日本サッカー選手権大会 2回戦
川崎フロンターレ × 松江シティFC
( 等々力陸上競技場,19:00 )
今年度の天皇杯では、J1,J2勢は2回戦からの登場。等々力陸上競技場に乗り込み川崎と対戦するのは、1回戦でJFLの鹿児島ユナイテッドFCを下した、中国リーグに所属する島根県代表・松江シティFC。所属カテゴリでは実に4つもの差がある。松江にとって大きなチャレンジとなる試合で、元川崎に所属する谷尾が実信との2トップを組んだ。一方の川崎も、格下相手ながらベストメンバーに近い陣容で試合に臨んできた。
前半、ボールを保持して攻め込もうと窺う川崎に対し、松江は4人のDFラインと両SHを極端に下げた6バックに近い守備陣形で応戦。徹底的にゴール前のスペースを埋め、川崎のパスワークを防ごうとする。決定的なシュートまで持ち込めずに苦しんでいた川崎だが、そんな展開を打ち破ったのは大島。27分、中盤のパスカットからゴール正面でボールを受けると、誰も寄せてこないと見るや右足を一閃。強烈なミドルシュートがゴール右隅に突き刺さり、川崎が先制する。リトリートする相手に対しての有効な攻め方を体現した川崎は、更に畳み掛ける。37分、セットプレイから小林の鋭いボレーシュートをGK・船川が辛うじて弾くものの、こぼれ球をすかさずエウシーニョがダイレクトボレーでプッシュし、2-0。スコアこそ大きな差は付かないものの、前半で試合の大勢は決してしまう。後半に入っても川崎のペースは変わらず、55分には田坂のスルーパスで右サイドを抜け出した小林が強烈なシュート。こぼれ球を大久保が押し込み、3-0と試合を決定づけた。このまま終わるわけにはいかない松江は、いたずらにボールを放り込まずに中央でしっかりと組み立て、川崎の陣形を寄せてからサイドに展開する手堅い崩し方で反撃。サイドからの速いクロスに対し、谷尾が飛び込む形の良い画面も作り出したが、決定的なシュートを放つまでは至らなかった。結局、3-0のまま試合終了。格上相手に「よそ行き」のサッカーを敢えて選ばなかった松江に対し、横綱相撲で寄り切った川崎が3回戦進出を決めた。