2015.09.02 - Jリーグ ヤマザキナビスコカップ 準々決勝 第1戦
FC東京 × 鹿島アントラーズ
( 味の素スタジアム,19:00 )
ナビスコカップは決勝トーナメントに突入し、ベスト8の戦い。予選リーグを突破した東京は、ACL出場組の鹿島とのホームゲームで第1戦を迎えることになった。森重・丸山が日本代表、バーンズがオーストラリア代表に招集され、特に守備ラインで大幅なメンバー変更が発生。今季新加入の奈良が初出場で吉本とCBコンビを組むこととなった。対する鹿島も、柴崎の代表招集による欠場のほか、土居・カイオなどがベンチスタート。
リーグ戦で破竹の6連勝を飾っている難敵を迎えた東京だが、開始早々の橋本の鋭いミドルシュートなどで揺さぶりをかけると、15分には太田の速いクロスを中央の河野がヘディングでコースを変え、これがゴールのファーサイドに決まり1-0。幸先の良いスタートを切ることに成功する。チームの支柱でもある森重・丸山を欠く中、攻撃ではロングボールが多めの展開となった東京だが、前田が身体を張ってボールを収め、河野・中島がドリブルで撹乱するだけでなく、河野がボランチの位置に降りて4-4-2に変形する守備も機能し、良い内容で前半を終えようとしていた。しかし43分、鹿島はセットプレイをきっかけに波状攻撃を仕掛けると、左サイドを切り崩した山本のシュート性のクロスにニアの赤﨑が飛び込んで1-1の同点。東京にとって手痛いアウェイゴールが決まり、後半へ折り返す。貴重な同点弾で精神的に優位に立った鹿島は、後半に入ると一気に流れを引き寄せ、東京の攻撃を寸断してからのカウンターでチャンスを創出。59分には赤﨑を下げて土居を投入し、得意の4-2-3-1に変形する。そして直後の61分、右サイドの溜めからPA角付近でボールを受けた遠藤が左足で放った強烈なミドルシュートがポストに跳ね返りながらもゴールに突き刺さり、1-2。局面で圧倒的な勝負強さを見せつける鹿島が逆転勝利に大きく近づく。しかし、ホームでの第1戦を落とすわけにいかない東京も意地の反撃。4-4-2に変形して全体のバランスを立て直すと、終盤は途中出場の平山・サンダサを前線に据え、2列目の東と中島がサポートする総攻撃態勢。すると88分、右サイドからの徳永のクロスを中央のサンダサが競り、ファーサイドにこぼれた先に待っていた中島がダイレクトで左足を一閃。この豪快なボレーが決まり、土壇場で2-2の同点。結局、第1戦は撃ち合いの末に引き分けとなった。東京にとっては2つのアウェイゴールを許してのドローという極めて難しい状況に立たされたものの、第2戦に辛うじて勝ち残りの希望を繋ぐ形となった。