2013.08.23 - 東京都サッカートーナメント 決勝
早稲田大学 × FC町田ゼルビア
( 味の素フィールド西が丘,18:00 )
天皇杯の東京都代表を決定するトーナメントの決勝戦。学生系の部から勝ち上がってきた関東大学1部・早稲田大学と、J3・FC町田ゼルビアの顔合わせとなった。早稲田大は準決勝で関東1部・東京23FCを3-0と一蹴、大学チームとして全国トップレベルの実力を見せつけて決勝に進出した。一方の町田は、準決勝で関東大学2部・東洋大学に大苦戦。延長戦を含め0-0のまま迎えたPK戦の末、辛うじて勝ち残りに成功している。
試合は立ち上がりから緊張感の高い内容となった。まずは町田がボールを支配し、J3でも多用する中盤での細かなパスワークからサイドへ振っていくスタイルで揺さぶりをかける。対する早稲田大は、全体をコンパクトに保ちながら中盤で厳しいプレスをかけ、ボールを奪ったら速攻で町田ゴールに迫っていく形。どちらの攻撃も決定的な場面の一歩手前で守備陣が寸断し、試合は膠着。しかし39分、町田がゴール前にボールを入れた所のPA内での競り合いで早稲田大にハンドの判定。町田にPKが与えられ、これをキッカーの鈴木(崇)が冷静に決めて1-0と先制する。これでかなり試合運びが楽になった町田は、ハーフタイムを挟んで後半に入っても後方からじっくりと様子を見つつ、早稲田大が焦り始めるのを待っていた。しかし、全国区の強豪である早稲田大も簡単には引き下がらない。迫力を欠いていたサイド攻撃を改善すべく、61分に相馬を投入すると、その6分後の67分、中盤でボールを奪ってからの速攻で右サイドの相馬へ繋ぎ、深い位置からグラウンダーのクロス。これに飛び込んだ山内がダイレクトで合わせると、シュートはクロスバーに当たりながらゴールネットに突き刺さり、1-1の同点。ここから数分間、早稲田大の怒涛の攻撃が続く。だが町田もゴール寸前でボールをクリアし、これ以上の失点は許さない。結果的に、早稲田大がギアを上げて攻め込んだこの時間帯で逆転まで許さなかったことが大きかった。迎えた88分、町田が右サイドでFKを獲得すると、鈴木(崇)のキックから生まれた混戦の中から最後は途中出場の遠藤がシュートをねじこみ、土壇場で町田が再度勝ち越しに成功。これが決勝点となり、町田が大会優勝。J2に所属していた2012年以来、3年ぶりの天皇杯本戦出場を決めた。