2015.07.15 - 明治安田生命 J1リーグ 2ndステージ 第2節
FC東京 × アルビレックス新潟
( 味の素スタジアム,19:00 )
東京の2ndステージホーム初戦は、平日ナイトゲームの開催。観客は12,000人と寂しい客入りとなったが、前節の川崎戦で黒星を喫している東京にとって、連敗だけは避けたい大切な試合である。相手は現在年間17位と苦しい立場にある新潟。故障で離脱していたレオシルバが復帰し、立て直しを図りたいところだが、前節の鹿島戦は終盤までリードしながら後半ATに逆転を許すというショックな展開で敗戦を喫している。
9分、センターサークル付近で東が落としたボールを高橋が左サイドへ展開すると、フリーの太田がドリブルで一気に新潟陣内へ攻め込みグラウンダーのクロス。そこに東が見事なタイミングで走り込み、ダイレクトで蹴り込んで東京が先制に成功する。前節、攻守に課題の残ったサイドを有効に使うべく4-4-2を採用した東京の攻撃が早くも実を結ぶこととなり、序盤は明らかに東京のペースだった。しかし、新潟も26分にレオシルバの縦パスから山崎が権田との1vs1を迎えるなどビッグチャンスを創出。ゴールこそ決まらないものの、新潟が流れを掴んで前半を終了した。だが後半開始直後の49分、カウンターでDFラインの裏に抜け出した前田がPA内に侵入して相手のマークを引きつけると、フリーでゴール前に詰めてきた高橋に丁寧なラストパス。高橋が難なく押し込み、東京が2-0とリードを広げる。流れを手放してしまった新潟は、単独での突破にこそ怖さはあったものの、パスワークではミスも多く見られ、東京がカウンターを浴びせる時間が続いた。78分には、左サイドで得たFKを太田が蹴り、ニアに飛び込んだ森重がヘディングを叩き込んで3-0。これで試合は実質上決した。残す課題が「無失点での勝利」となった東京だが、そのミッションは意外な形で失敗に。後半ATを消化し、東京のゴール裏が「眠らない街」を唄う中、新潟のCKのPA内の競り合いで森重が手を使って相手を押さえ込んだとして、主審がPKの判定。これをレオシルバが決めて3-1。試合終了後、PKの判定に納得のいかない森重と権田が怒涛の剣幕で審判団に抗議し、せっかくの祝勝ムードに水を差された形の東京ゴール裏からは主審に大ブーイングが浴びせられるなど、およそ勝利したとは思えない異様な雰囲気での幕切れとなった。