2015.06.14 - 明治安田生命 J2リーグ 第18節
ジェフユナイテッド千葉 × アビスパ福岡
( フクダ電子アリーナ,19:00 )
今節のJ2の注目ゲームの1つ、昇格プレーオフ圏内に位置する5位・千葉と、4位・福岡の直接対決。両者の勝ち点差は僅かに「1」。ホームの千葉は勝利すれば順位が入れ替わる状況だが、ここ4試合勝利無しとやや元気が無く、巻き返しを図りたい一戦。対する福岡は、第15,16節と2連敗を喫していたが、前節に徳島から待望の勝利を挙げている。
立ち上がりはホームチームの一方的な展開となった。7分、高い位置のプレスからパスカットした町田が森本へ縦パスを通すと、GKと1vs1となった森本が左足を豪快に振り抜いてゴール。今季これまでPKでの1点のみにとどまっていた「背番号9」の一発で千葉が先制すると、11分には右サイドからのクロスのこぼれ球を水野がPA外からダイレクトで押し込み、2-0。千葉の攻撃のキーマンともいえる2人の揃い踏みのゴールで、フクアリの雰囲気は早々に最高潮へと達した。しかし、序盤のプレスが落ち着き、福岡が後方でしっかりボールを持つようになると、今度は福岡の両サイドの亀川と阿部がサイドを押し込む展開になる。35分、金炫訓の軽率なミスを見逃さずに金森が千葉陣内でボールを奪うやいなや、福岡のショートカウンター。一度は作り直しとなるが、PA外でボールを受けた金森が鮮やかなボール捌きでマークを外すと、右足を鋭く振り抜き、これが決まって2-1。今季初ゴールとなった金森の起死回生の一発により、ここから試合は一方的な福岡のペースになった。ハーフタイムを挟み、後半に入っても攻める手を緩めない福岡は、1トップの中原に当てるだけでなく、DFラインの裏やサイドのスペースを執拗に狙ったロングボールを多用し、安定しない千葉の守備ラインに揺さぶりをかける。そして73分、阿部の左サイドからのクロスを、ファーサイドから走り込んだ中原が打点の高いヘディングで叩き込み、遂に2-2の同点に追いつくことに成功した。酒井・坂田といった突破力のある選手を投入した福岡はこのまま逆転を狙って攻め続けるが、惜しくも逆転ゴールまで奪うことはできず。一方の千葉は、一度守勢に回ってからはひたすら受け身に回ることしかできず、谷澤・オナイウといった攻撃的な選手の投入も実らなかった。結局、2-2のまま試合終了。千葉との勝ち点差「1」を堅持した福岡にとっては勝利に等しいドロー。一方、2点リードを無駄にしてしまった千葉の選手には、スタンドからブーイングが浴びせられていた。