2015.05.03 - 明治安田生命 J3リーグ 第9節
FC町田ゼルビア × FC琉球
( 町田市立陸上競技場,14:00 )
連休の合間を縫っての連戦となるJ3の第9節。町田市立陸上競技場は強烈な日差しが照りつける、厳しいコンディションとなった。現在4位につけるホーム・町田は、前節にアウェイで最下位の盛岡に手痛いスコアレスドロー。守備は機能している一方、点が取れないという大きな課題を抱えている。対する相手は、8位の琉球。こちらは失点数がJ-22に次いで多く、守備面が課題。前節も山口と乱打戦の末、3-4で敗れている。
立ち上がりにチャンスを多く作り出したのは町田。琉球の守備ラインが不安定なところを突き、久木野や鈴木(孝)がDFライン裏に抜け出す場面を作り出すものの、肝心のシュートは枠外かGKの正面。この流れをモノい出来ないうちに、徐々に試合は膠着した展開となる。琉球はボールを奪ったら中山・松尾の2トップがサイドに流れてボールを受け、中へ入っていくカウンターが主体。これはJ3で最少失点を誇る町田の守備陣が難なく跳ね返していくものの、肝心の攻撃へ切り替えていくことができない。後半に入って55分、相馬監督は重松と土岐田を同時に投入して攻撃の梃子入れを図り、持ち味のサイド攻撃から切り崩しにかかるものの、中盤での集中したプレス攻勢を続ける琉球に対して攻撃陣がなかなかフリーで前を向く時間を与えてもらえず、いたずらに時間だけが過ぎていく。完全に琉球の術中にはまってしまい、打開策を失ってしまったように見えた町田だが、それでも相手の隙を淡々と狙っていた男がいた。後半AT4分、琉球の攻撃を受けてから町田が自陣からのカウンター。星野がドリブルで相手陣内まで運んで鈴木(崇)に繋ぐと、クロスボールを空中戦で競り勝った松本が折り返し、落下点に誰よりも早く走り込んだ鈴木(孝)が意地のシュート。これが決まり、町田が土壇場で1点を先制。鈴木(孝)がサポーターのもとへ駆け寄り、スタンドが歓喜に包まれる中、タイムアップのホイッスルが鳴り響いた。課題の得点力に課題を残しながらも勝ち点3を奪い取った町田が3位に浮上した。