2015.05.02 - 明治安田生命 J1リーグ 1stステージ 第9節
FC東京 × 川崎フロンターレ
（ 味の素スタジアム,16:00 ）
現在、リーグ3位の東京と、5位の川崎が激突する上位対決。注目度の高い「多摩川クラシコ」、しかも大型連休中ということもあり、味スタのチケットは完売。スタンドは42,604人もの大観衆で埋め尽くされた。東京はスタメンに林が入り、武藤と2トップを組む。アンカーには出場停止明けの梶山が復帰した。川崎は、井川と船山が今季リーグ戦初スタメン。
前半に流れを掴んだのは川崎。リズムの良いパス回しで東京のプレスをかわし、面白いように縦パスを通していく。危険なエリアではファウルで止めるのが精一杯の東京は、21分にセットプレイから失点。左サイドからの中村の鋭いFKを、大外から走り込んだ大久保に合わされて先制を許す。前半は中盤でボールを繋ぐ余裕を与えてもらえず、得意のカウンターの場面もほとんど無し。決定的な場面を一切作れずに後半へ折り返す。しかし、一方的な内容ながら1失点だけで済んだことが、後半の反撃に繋がった。東京はHTに東、50分に前田をピッチに送り出す。すると、ボールを受けて溜めを作ってから展開することのできる前田の長所が生き、徐々に東京がサイドを押し込んでいく。流れが決定的に変わったのは64分。カウンターからの武藤の突破をファウルで防いだ車屋が2枚目の警告を受けて退場。川崎は慌てて角田を投入し、守備ラインの枚数だけは揃えるが、一度ホームチームに傾いた流れは戻らない。完全に相手を押し込んだ東京は、相手にとって危険なエリアを制圧し、パワープレイで圧力をかけ続ける。71分、武藤がファウルを受け、ゴールほぼ正面で得た直接FKを、太田がGK･西部の読みと逆のファーサイドに直接決めて1-1の同点。満員の味スタの雰囲気は完全に逆転ムードになっていた。そして迎えた87分、武藤が左サイドで粘って得たFKを太田が速いキックで中央に送り込むと、見事なタイミングでゴール前に走り込んだ武藤が頭でピシャリと合わせ、遂に逆転。早いタイミングでの選手交代策が見事に的中した東京が、因縁のカードで劇的な逆転勝利に成功。首位･浦和に敗れたG大阪を抜き、2位に浮上した。
