2015.04.18 - 明治安田生命 J1リーグ 1stステージ 第6節
FC東京 × サンフレッチェ広島
( 味の素スタジアム,16:00 )
リーグ戦開幕から5試合負け無しを続けている東京は、前節の湘南戦での勝利により浦和と同率の首位に浮上。今季未だに敗戦が無い状況で味スタに迎えるのは、難敵の広島。広島は直近のリーグ戦3試合で勝利はおろか、ゴールすら奪えていない状況。勢いでは東京に分があるが、負傷者も抱えている中でサッカーの質を維持できるかが問われる。
試合の均衡は、キックオフから1分と経たないうちに破られる。梶山のパスをPA内で受けた石川の浮き球のパスが広島の選手に当たり、フリーの武藤の足下へ。武藤がGKとの1vs1を難なく流し込み、いきなり東京が先制する。幸先の良いスタートにより、東京が試合を優位に進めていくものと思われたが、広島はそんな東京の隙を虎視眈々と狙っていた。11分、アンカーではなくインサイドハーフの位置でスタメンとなった梶山の不用意な横パスをカットすると、すぐさま右サイドに開いたドウグラスに展開。ドウグラスが守備に入った高橋をドリブルで強引に引きちぎると、がら空きとなっていたゴール正面へパス。これに詰めていた柴﨑がダイレクトで蹴り込み、1-1の同点。このゴールで試合の流れはガラリと変わってしまう。広島は、東京が拙速にゴール前へ迫ろうと組み立てる際のパスを狙ってカットし、カウンターで攻撃。特に梶山のポジションを狙われていた東京は、ボランチを2枚に増やしたり、守備ラインを5バックに変更するなど様々な策を講じたが、広島の攻撃を跳ね返すのが精一杯で、自分たちから主体的にボールを「奪う」ことができない。そして、後半に入ってもなかなかゴール前へ迫ることができずに迎えた82分、カウンターから広島がチャンスを得ると、佐藤との交代で前線に入っていた浅野がドリブルで一気にPA内に侵入。何とか遅らせようとする吉本と森重を振り切り、狭い角度ながら豪快なシュートを突き刺して1-2と逆転した。終始受け身の展開を強いられた東京にここから流れを押し戻す力は残っておらず、そのまま試合終了。広島が4試合ぶりのリーグ戦勝利を挙げた。一方の東京は、今季の公式戦で初めての敗戦。苦手とする広島の壁を越えられず、またしても苦杯を嘗めることになった。