2015.03.08 - 明治安田生命 J2リーグ 第1節
東京ヴェルディ × セレッソ大阪
( 味の素スタジアム,16:00 )
大宮・C大阪の降格に加え、千葉・磐田といった強豪が昇格を逃したことにより、昨季以上の混戦が予想されるJ2の開幕戦。ホームの東京Vは、昨季途中から就任した冨樫監督が今季も続投。J2残留の大きな決め手となった守備のレベルアップをベースに、今季は更なる躍進を目指す。一方、アウェイのC大阪は6年ぶりのJ2でのシーズン。1年でのJ1復帰に向け、既存の戦力の慰留だけでなく、新しい戦力の獲得を敢行した。
前半からボールを支配したのはやはりC大阪。リーグ屈指の選手層を誇る中盤でボールをキープし、サイドへの展開を中心に組み立てる。しかし東京Vも中盤以降の組織的な守備が機能。ロングボールで裏を狙われる場面以外ではほぼ完璧な対応を見せ、0-0で後半へ折り返す。すると後半開始早々の47分、パス交換でPA内に侵入した中後がゴールライン際で倒れ込みながら上げた執念のクロスを、詰めてきたアランピニェイロが左足で押し込んで1-0。東京Vが先制点を挙げる。チャンスは作るもののなかなか決定機に繋がらず、フラストレーションの溜まる展開となったC大阪だが、その閉塞感を打破したのは79分のフォルランのFK。味方選手がボールをずらして僅かに壁を崩すと、フォルランの右足から放たれたシュートは壁を僅かに越えてゴール左隅に突き刺さった。これで流れは一気にC大阪に傾くかと思われたが、それもつかの間。84分、相手PA内で不用意なアフターチャージに行ってしまったパブロがこの日2枚目の警告を受けて退場。これでC大阪の反撃ムードも尻すぼみとなってしまい、1-1のまま試合終了を迎えた。東京Vは強豪相手に価値あるドロー。中盤の守備も最後まで破綻をきたすことはなく、特にルーキーながら開幕スタメンを飾った三竿の攻守に渡る安定さが光った。C大阪にとっては、他のJ1昇格候補チームが軒並み開幕戦勝利を収めた中で、唯一勝ち星を落とす悔しいスタートとなった。