2014.12.06 - Jリーグ ディビジョン1 第34節
FC東京 × 横浜F・マリノス
( 味の素スタジアム,15:30 )
今季のリーグ最終戦は、全国的な寒波の影響で気温5℃という寒さの中での試合。10月の仙台戦での敗戦で連続無敗記録が途絶えて以降、一転して1勝2分4敗と調子を落としている東京は、この試合で勝利すれば賞金圏内の7位に浮上することができるものの、体調不良の武藤がベンチスタート。中盤には前節に引き続き梶山がスタメン。対する横浜Mは樋口監督の今季限りでの退任が決定しており、今節が最後の采配。
ここ数試合で内容が上向かない東京は、高橋・梶山の2枚を中盤の底に置く4-4-2でスタート。これで守備が安定するかと思われたが、ポゼッションの際の軽率なミスから横浜Mに何度もチャンスを作られてしまう。横浜Mのフィニッシュの精度の低さに救われ、ゴールこそ割らせないものの、好調時には考えられなかったイージーミスの連続にスタンドには不穏な空気が漂っていた。しかし、前線のエドゥーがボールを収め、河野や東がフォローする形が少しずつ機能し始める。そして42分、梶山のミドルシュートから得た右CKを太田が蹴ると、ニアに走り込んだ高橋がヘディングでコースを変えてゴールネットを揺らし、劣勢だった東京が1点を先制。後半に入ると河野に代えて武藤を投入し、スピードで勝負を決めにかかる東京だが、その矢先の59分、左サイドを深くまで切れ込んだ奈良輪のクロスに対してゴール前が混戦となり、詰めてきた伊藤が倒れ込みながら押し込み1-1。同点とされたことで再びゴールの必要になった東京は羽生を投入して中盤のボール回しを活性化させ、77分には武藤が栗原にこの日2枚目の警告を誘って退場に追い込むものの、FPでは史上最年長となるリーグ戦全試合フル出場を達成した36歳の中澤が統率する横浜Mの守備を崩すことはできず、1-1のまま試合終了。賞金圏内の7位を確保した横浜Mの選手たちは、最後の采配となった樋口監督を胴上げ。一方、昨季以下の9位に後退してシーズンを終えた東京は、試合終盤の数的優位の立場を活かすことができず、攻撃が手詰まりの印象が残った。10月以降の戦いは特に尻切れとんぼの感が否めなかっただけに、来季に向けてチームの再整理を望みたい。