2014.11.16 - 関東大学サッカーリーグ戦1部 第22節
早稲田大学 × 慶應義塾大学
( 味の素フィールド西が丘,11:30 )
関東大学リーグは遂に最終節。西が丘で行われる第1試合は、早稲田大学と慶應義塾大学の「早慶戦」。既に優勝の可能性が消滅してしまっている両校だが、現在7位の慶應大にとっては非常に重要な一戦。昨日に行われた試合で6位・駒澤大が引き分けたため、この試合に勝利すれば順位が逆転し、インカレ出場を賭けたプレーオフに進出できる。4年生の引退試合にさせないためにも、宿敵の早稲田大を破らなければならない。
慶應大は今節、これまでの4バックからシステムを変更。本来のポジションがFWの宮地を最終ラインに配置した3バックを採用し、対人を強化して試合に臨んだ。割り切ったカウンター戦術で相対した慶應大に対し、早稲田大はボールを支配しながらチャンスを窺うものの、慶應大の連動したプレスを前に余裕を持ってボールを回すことができず、決定的な場面を作るまでには至らない。すると0-0で折り返して迎えた後半立ち上がりの50分、中盤で川田がヘディングで縦に繋いだボールに対し、早稲田大のDFラインがオフサイドトラップの設定に失敗。DFラインの裏に抜け出した増田が、PA外のやや遠い位置から強烈なシュートを放つ。シュートは松澤の手をかすめてクロスバーを叩きながらゴールに突き刺さり、慶應大がワンチャンスを決めて1点を先制する。ボールを支配しながら失点した早稲田大も、62分の田中の投入から一気に攻勢をかけ、再び主導権を奪回。特に右サイドから鋭いクロスを何度も入れ続け、シュートを狙い続ける。慶應大は幾度となくピンチを迎えるが、GK・峯の好セーブや、両WBが下がっての5バックでの対応で跳ね返し続け、ゴールに鍵をかけた。何十分にも感じられる残り時間を耐え、試合終了のホイッスルが鳴った瞬間、まるで優勝したかのような歓喜に包まれる慶應大イレブン。公式戦では実に3年半ぶりとなる早慶戦での勝利に、スタンドの塾生も拍手を惜しまなかった。これで6位に浮上した慶應大は、インカレ出場を賭けた金沢星稜大とのプレーオフに進出。現メンバーで1試合でも多く戦うため、慶應大の2014年シーズンはまだ続く。