2014.08.30 - Jリーグ ディビジョン1 第22節
鹿島アントラーズ × FC東京
( 茨城県立カシマサッカースタジアム,19:00 )
鹿島・東京共にリーグ戦では非常に好調を維持しており、中断期間明けの試合では負け無し。どちらかに土が付くのか注目される一戦。鹿島は前節退場となった植田に加え、小笠原・遠藤が警告累積で出場停止。代わりに中断期間で補強したジョルジワグネルがスタメン。東京は前節で負傷交代の平山が今季絶望となり、代わりに渡邉が2トップに入る。
前半は圧倒的な鹿島ペースとなった。まずは10分、右サイドからの西の大きなクロスに対し、ファーサイドの土居がフリーで受けると、冷静なトラップからゴールを決めて1-0。その後も鹿島がカイオのスピードある突破を中心にカウンターを仕掛けて東京の守備網を蹂躙する。東京は権田の好セーブで何とか切り抜けるが、26分に曽ヶ端のフィードから高橋の不用意なバックパスを拾ったダヴィが押し込み2-0。東京は守備陣の浮き足立った対応で失点を重ね、全く良い所無く前半を2点のビハインドで折り返すことになってしまう。後半、フィッカデンティ監督は開始から交代カードを2枚切って三田とエドゥーを投入し、システムを4-1-2-3に変更。するとこの抜本的な変更が早速効果を発揮する。まずは48分、PA内でこぼれ球を拾おうとした武藤を山村が倒してPKを獲得。これをエドゥーがど真ん中に決めて1点差。東京は3トップによる前線からのプレスが機能し、全体が安定した。更に70分、途中出場でピッチに立った青木がエドゥーに対する危険なタックルで一発退場となり、鹿島が10人での戦いとなる。78分、東京は吉本に代えて富山から加入した中島をピッチに送り、高橋と三田を1列ずつ下げた4-2-3-1で最後の攻勢。すると87分、右サイド裏に流れたボールを中島がヒールキックで中央に落とすと、これが山村と曽ヶ端の連携ミスを誘い、渡邉が踏ん張って残したボールを武藤が押し込んで2-2の同点。敗色濃厚のムードを柔軟なシステム変更によって塗り替え、土壇場で追いついた東京が非常に大きな勝ち点1を獲得。一方の鹿島は後半開始早々に失点してからの悪い流れを断ち切ることができず、小笠原不在の影響を露呈する形となった。