2014.08.23 - Jリーグ ディビジョン1 第21節
FC東京 × 浦和レッズ
( 味の素スタジアム,18:30 )
リーグ戦以外も含め、実に8試合負け無し、6試合連続無失点の守備を誇る東京が今節迎える相手は、リーグ首位の浦和。両者の勝ち点差は「8」であり、東京は勝利して勝ち点差を詰めたい非常に大切な一戦。東京は3日前に行われた天皇杯でベストメンバーを起用しており、ややコンディション面に不安。エドゥーではなく平山がスタメンで出場。一方の浦和は、同じく天皇杯でJ2・群馬に逆転で敗れたものの、その試合で主力の大半を温存しており、今日の試合に向けての準備は万全という状況である。
先手を取ったのは浦和だった。6分、右サイドの攻撃から中央を経由して梅崎がフリーでシュートを撃つと、これがゴール左隅に決まり0-1。東京は実に7試合ぶりの失点を喫してしまう。しかし、開始早々の失点で浮足立つ可能性も懸念される中、東京も9分に右CKをニアの高橋が頭で合わせてゴール左隅に決め、すぐさま1-1の同点。これにより、味スタの雰囲気は一変する。15分、左サイドでボールを受けた平山のスルーパスに武藤が絶妙なタイミングで抜け出すと、ドリブルで独走してGK・西川の股下を射抜くシュートを流し込み、2-1と逆転。更に23分、PA内で河野がボールを受けようとしたところを森脇に倒されてPKを獲得すると、ファウルを受けた河野自身が決めて3-1。浦和相手に3得点という願っても無い状況で、試合はこのまま東京ペースで進んでいくものと思われた。しかし34分、立ち上がりから献身的なポストプレイで抜群の存在感を見せていた平山が負傷退場。これを機に流れは少しずつ浦和へ傾いていく。42分、PA内で森重が興梠への不要なチャージによりPKを与えると、興梠が決めて3-2と再び1点差。更に後半に折り返してから60分、波状攻撃に耐えきれず、平川のこぼれ球を押し込まれて3-3の同点となる。消耗の激しい東京は、64分に河野のパスを受けた武藤がドリブルから鋭いシュートを決めてまたしても4-3と勝ち越しに成功するものの、コンディション面でハンディキャップを跳ね返すには浦和の圧力は厳しく、78分にPA内で徳永が李にファウルを犯してしまい、この試合3つ目のPK。これを李が決め、試合はまたしても振り出しに戻った。その後は両チーム共にチャンスを作ったが、ゴールには至らず試合終了。東京にとっては2度に渡るリードを守りきれず追いつかれる形となったが、武藤の精力的なランニング等の強い気迫を感じる戦いで浦和を相手に渡りあったことで、試合後のスタンドからは大きな拍手が上がっていた。