2014.06.22 - 明治安田生命 J3リーグ 第17節
FC町田ゼルビア × AC長野パルセイロ
( 町田市立陸上競技場,17:00 )
J3の首位・町田が、2位・長野を迎える上位直接対決。両者の勝ち点差は僅かに「2」。長野が勝てば首位が入れ替わるという大一番である。町田は現在リーグ戦4連勝中と好調を維持しているが、長野も第5節から実に12試合連続負け無しと圧倒的な勢いで順位を上げてきており、両者の勢いはまさに本物。リーグ前半戦で最大の山場といっても過言では無い。
前半に主導権を握ったのはアウェイの長野だった。今季途中から採用する3-4-3のシステムで攻守にサイドを制圧し、まずは右サイドから切り崩しにかかる。古巣対決となった勝又と、対面の星野が対峙する駆け引きが中心となり、度々長野が決定的な場面まであと一歩という流れを作り出す。劣勢の町田は、左サイドで存在感の希薄だった戸高をやや中央寄りにポジション変更。するとこの影響で中央の木島・鈴木(孝)が自由に仕事できるようになり、左サイドには星野がオーバーラップするスペースも生まれ、ハーフタイムを挟んで流れは少しずつ町田に傾いていった。後半に入っても引き続き町田が攻め続けるものの、最後の崩しの部分で細かなミスが目立ち、なかなかフィニッシュに持ち込めない展開が続く。しかし76分、右サイドを崩した戸高のクロスをファーサイドの鈴木(孝)が受け、速いシュート性のクロスをニアに入った遠藤が押し込んで町田が遂に均衡を破る。遠藤は交代でピッチに立ってから僅か5分で殊勲のゴール。相馬監督の采配が見事に的中した瞬間だった。長野も終盤はシステムを4-4-2にしてパワープレイに切り替えるものの、今季最少失点を誇る町田の守備陣が持ちこたえ、1-0で試合終了。見応え満点のJ3首位攻防戦は、町田に軍配が上がった。