2014.05.07 - AFCチャンピオンズリーグ ラウンド16 第1戦
川崎フロンターレ × FCソウル
( 等々力陸上競技場,19:00 )
ACLはグループリーグの最終節でベスト16が出揃い、そこから2週間を空けてノックアウトステージに突入。グループHの2位・川崎は、グループFの首位・FCソウルとラウンド16で対戦する。昨年のACLのファイナリストでもあるソウルだが、今季は国内リーグ戦では下位に低迷している。ホームで第1戦を迎える川崎にとっては、勝利を見据えつつ、第2戦に影響を及ぼすアウェイゴールを与えないことが要求される難しい一戦である。
アウェイのソウルは、守備を主眼に置いた5バックでスタート。川崎の強力な攻撃陣に対して人数でカバーし、球際も強く当たっていく。それでも川崎は前半からボールを支配し、何度となくゴールを脅かすものの、先制点を奪えないまま後半へ折り返す。そして49分、左サイドでボールを受けた大久保のクロスを中央の小林がヘディングで合わせ、待望の先制点。ソウルの守備を遂に打ち破り、流れを大きく手繰り寄せたかに見えた。しかし直後の51分、中澤が左サイドでボールキープに失敗し尹一録に奪われると、尹のマイナスのクロスをフリーのエスクデロに押し込まれて1-1の同点。ソウルにとって非常に大きなアウェイゴールが決まる。勝利のために攻め手を緩めない川崎は、59分に中央の小林から左サイドのレナトに展開すると、レナトのドリブル突破をPA内で車ドゥリが倒してしまいPKの判定。レナト自身がPKを決めて川崎が2-1と勝ち越しに成功、再び優位に立つ。
しかし試合が終盤を迎えると、車ドゥリと金致佑の両SBがポジションを上げてソウルが猛攻。83分、ロングボールからの展開を川崎がクリアしきれずにいると、こぼれ球を左サイドでフリーの金致佑に繋がれ、強烈なミドルシュートを叩き込まれて2-2の同点。更に後半AT3分、中央での競り合いのこぼれ球をジェシが処理する寸前で尹一録がボールをカットして入れ替わると、ドリブルで独走を許し、最後は西部との1vs1で股間を通されて土壇場でソウルが逆転。シーソーゲームの末、アウェイのソウルが準々決勝進出に大きく前進する勝利を挙げた。川崎は自分たちのミスから生んだ失点でリズムを崩してしまい、致命的な敗戦。肩を落とす選手たちに対し、スタンドの川崎サポーターは最後まで力強くチャントを唄い続けていた。