2014.04.19 - Jリーグ ディビジョン1 第8節
FC東京 × セレッソ大阪
( 味の素スタジアム,16:00 )
東京は前節、アウェイで広島に0-1で惜しくも敗戦。リーグ戦3連勝とはならなかったものの、水曜日に行われたナビスコカップでは神戸に3-0と完勝しており、試合内容は決して悪くはない。今節はホームにC大阪を迎えての一戦。注目の選手が多いC大阪が相手ということもあり、味スタのチケットは珍しく完売。40,000人を超える観客を集めての試合となった。C大阪を率いるのは、昨季まで東京を指揮したポポヴィッチ監督。今はライバルとなった恩師を前に、成長した姿を見せることができるか。
前半はややC大阪がボールを支配して東京を攻め立てるものの、東京はDFラインの4人と中盤の3人でブロックを築き、危険なエリアでの相手のプレイを阻止。曖昧な処理をせず確実にクリアし、前線でエドゥーと平山がポストプレイに徹する形をとり、度々カウンターでチャンスを作りながらも0-0のまま後半へ折り返す。東京はエドゥーに代えて武藤を投入し、スピード勝負で畳み掛ける。C大阪のポゼッションと東京のカウンターという分かりやすい対立構造が続く中、均衡が破れたのは66分。左サイドを突破した太田のグラウンダーのクロスをニアに飛び込んだ平山が丁寧に合わせ、東京が1点を先制。絵に描いたような鮮やかなサイドの崩しからの得点に、味スタは歓喜に包まれた。ゴールが欲しいC大阪の攻勢が強まる中、フィッカデンティ監督はすかさず三田を投入し、守備のブロックを7枚から8枚に増やして更に守備を固める。そして77分、左サイドでボールを溜めた武藤が途中出場の三田にボールを供給すると、フリーで前線に走り込んだ高橋が裏に抜け出し、三田の縦パスをヒールで落としてフリーの武藤へ。武藤の冷静なシュートがゴールに転がり込み、2-0。選手交代策が当たったことが証明された瞬間だった。その後のC大阪は東京が築いた守備を前に成す術がなく、無得点で試合を終えることとなった。東京の新旧指揮官の対決は、フィッカデンティ監督に軍配。前指揮官が率いるタレント軍団を完全に手玉に取った東京が、大観衆の前で今季初のリーグ戦無失点勝利を飾った。