2013.09.14 - J1 第25節
FC東京 × 浦和レッズ
( 国立霞ヶ丘競技場,18:30 )
9月8日未明に2020年の東京五輪開催が決定し、それから最初となる東京のホームゲームは、1964年の東京五輪のメイン会場でもあった国立競技場での浦和戦。奇しくも、2004年に東京がナビスコ杯で初タイトルを獲得した時と同じカードが実現した。スタジアムには30,000人を超える大観衆が集まり、雰囲気も最高潮。まさに最高の舞台が整った。
先制したのは東京。8分、太田のFKを張賢秀がGKよりも一瞬早く頭に当ててゴールに押し込む。その後は浦和がボールを支配するものの、36分には1点目と同じような位置からの東のFKをフリーの森重が確実に頭で決めて2-0とし、後半に折り返す。このときは快勝かと思われたものの、これで易々と引き下がらないのが浦和の怖さ。51分、セットプレイから槙野が決めて1点差とすると、その直後に右サイドからのクロスを那須が打点の高いヘディングで押し込み、あっという間に2-2の同点とされてしまう。
一度失点するとガクッとパフォーマンスが落ちる「いつもの展開」になりかけた東京だが、今日はここからが違った。前半途中からシステムを4バックに戻し、サイドにおいて攻守に人数を割くようになったことで、浦和に決定的なチャンスを与えない。そして迎えた90分、太田が鋭いFKをゴール正面に入れると、途中出場の平山が身を投げ出してのヘディング。ボールが山岸の手を掠めてゴールに突き刺さると、ホーム側のスタンドは地鳴りのような大歓声。背番号「13」は真っ先にスタンドに駆け寄り、フェンスによじ登ってその存在をアピールしてみせた。「国立男」こと平山の面目躍如といえる会心の一発が決勝点となり、東京が3-2で値千金の勝利。リーグ戦に限ると2004年9月23日以来、実に9年ぶりとなる浦和からの勝利となった。