2012.11.11 - J2 第42節
FC町田ゼルビア × 湘南ベルマーレ
( 町田市立陸上競技場,13:00 )
今季から導入されるJ1昇格プレーオフの影響で、J2は一足早く最終節を迎える。奇しくも、JFL降格の瀬戸際に立たされた町田と、J1自動昇格の可能性が残る湘南の直接対決となった。町田がJ2残留を果たすためには勝利することが大前提。対する湘南も、勝利した上で京都が引き分け以下に終わることが自動昇格の条件となる。J史上初となる昇降格が同時に懸かった状況だけあって、チケットは完売。まさに注目の一戦。
しかし、スタンドに張りつめていた緊張感はキックオフから僅か1分後に切り裂かれる。右サイドでフリーになった古林のクロスにファーサイドからキリノが走り込み、湘南が先制。早くも追い込まれた町田は、後方でパスを回して好機を窺いDFラインの裏を突こうとするものの、湘南の統率された3バックに跳ね返されてシュートに持ち込むことができない。そして1点差のまま前半終了を迎えようとした44分、CKのこぼれ球を高山が押し込んで0-2。これで勝ち点3はほぼ湘南が手中に収めたも同然となった。結局、後半に大槻のゴールで1点を加えた湘南が0-3で完勝。その頃、2位・京都はドローで試合を終え、最終節で湘南が京都をかわして2位に浮上。劇的なJ1自動昇格を手にした。歓喜に湧き返るアウェイ側スタンドとは対照的に、町田はJ2最下位が決定。来季のJFL降格が実質上決定した。深まる秋を実感させる冷たい雨が、町田の直面した状況の残酷さを際立たせていた。