

J1最終節。神戸を勝ち点1の差でリードする東京は、勝利すれば無条件でJ1残留が決まる。しかも相手は最下位の京都。アウェイとはいえ、決して分の悪い条件ではなかった。しかし、あと少しのところでJ1残留の蜘蛛の糸を掴み損ねてきた東京に、女神はもう微笑むことはなかった。
序盤から細かなミスが多発し、主導権を握ることができない東京。J2降格が決まっている京都もカードの多い不安定な守備だったが、勝利に賭ける執念は大きかった。34分、左サイドからのクロスにドゥトラが頭で合わせて京都が先制。ほぼ同時刻、他会場では神戸が先制していた。東京の選手たちに神戸の試合経過は知らされなかったが、目に見えないプレッシャーは選手たちの焦りを生み、後半のサッカーは既に「チーム」としての体を成していなかった。後半ロスタイム、カウンターからPKを献上し、ディエゴにあっさりと決められ、全てが終わった。その頃、神戸は4-0の大量得点差で勝利を果たしていた。最終節にして順位が入れ替わり、東京は16位。J2降格の厳しい現実が突きつけられた。選手もファンも、ほとんど全員が呆然としていた。自分たちの身に起きた出来事だと思えなかった。「降格」という単語を遂に実感することのできないまま、「終戦」は突然に訪れた。
| 京都サンガF.C. | 2 | 1 | 前半 | 0 | 0 | FC東京 |
| 1 | 後半 | 0 | ||||
| ドゥトラ | 34' | 得点 | ||||
| ディエゴ(PK) | 90+1' | |||||
| GK | 29 | 守田 達弥 | GK | 20 | 権田 修一 |
| DF | 22 | 渡邉 大剛 | DF | 33 | 椋原 健太 |
| 5 | 郭 泰輝 | 3 | 森重 真人 | ||
| 4 | 水本 裕貴 | 6 | 今野 泰幸 | ||
| 17 | 中村 太亮 | 14 | 中村 北斗 | ||
| MF | 15 | 中山 博貴 | MF | 7 | 米本 拓司 |
| 23 | 中村 充孝 | 2 | 徳永 悠平 | ||
| 26 | 角田 誠 | 11 | 鈴木 達也 | ||
| 9 | ドゥトラ | 10 | 梶山 陽平 | ||
| FW | 10 | ディエゴ | 16 | リカルジーニョ | |
| 13 | 柳沢 敦 | FW | 13 | 平山 相太 |
| GK | 30 | 児玉 剛 | GK | 1 | 塩田 仁史 |
| FP | 2 | 西野 泰正 | FP | 8 | 松下 年宏 |
| 14 | ハウバート ダン | 17 | 金 英權 | ||
| 16 | 安藤 淳 | 19 | 大竹 洋平 | ||
| 19 | 森下 俊 | 22 | 羽生 直剛 | ||
| 24 | 増嶋 竜也 | 24 | 重松 健太郎 | ||
| 31 | 宮吉 拓実 | 39 | 大黒 将志 | ||
| 監督 | 秋田 豊 | 監督 | 大熊 清 | ||
| 渡邉 大剛 | 10' | 警告 | ||||
| 角田 誠 | 24' | 警告 | ||||
| 中村 太亮 | 29' | 警告 | ||||
| 角田 誠 | 33' | 交代 | ||||
| 安藤 淳 | ||||||
| ドゥトラ | 34' | 得点 | ||||
| ドゥトラ | 34' | 警告 | ||||
| ディエゴ | 41' | 警告 | ||||
| 交代 | 59' | 鈴木 達也 | ||||
| 大黒 将志 | ||||||
| 警告 | 63' | 今野 泰幸 | ||||
| 交代 | 66' | 米本 拓司 | ||||
| 大竹 洋平 | ||||||
| 守田 達弥 | 67' | 警告 | ||||
| 中村 充孝 | 70' | 交代 | ||||
| 森下 俊 | ||||||
| 柳沢 敦 | 73' | 交代 | ||||
| 西野 泰正 | ||||||
| 交代 | 78' | 椋原 健太 | ||||
| 金 英權 | ||||||
| 西野 泰正 | 87' | 退場 | ||||
| 警告 | 90' | 権田 修一 | ||||
| ディエゴ(PK) | 90+1' | 得点 |
| 主審 − 吉田 寿光 | 観衆 − 12,697人 |