2010.03.20 - J1 第3節
横浜F・マリノス × 川崎フロンターレ
（ 日産スタジアム,14:00 ）
35,000人を超える観客が詰めかけた日産スタジアムを最初に湧かせたのは、スペインから帰ってきた「あの男」だった。8分、薗田の甘いクリアを拾った中村が豪快に左足を一閃。シュートは川島の指先を掠めるようにしてゴール左上隅に突き刺さった。更に4分後、スルーパスを受けて抜け出した山瀬が冷静に決めて2-0。なおも容赦しない横浜は、またしても薗田のクリアミスを拾った山瀬が決め、仕上げは中村のCKに栗原が頭で合わせて4-0。川崎に付け入る隙を与えず、完璧に近い勝利をものにした。
川崎はスコア以上にショッキングな敗戦。開幕直後という重要な時期でありながら、寺田、菊地、中村憲剛、ジュニーニョと各ポジションの主力が相次いで負傷離脱。充分な戦力でなかったとはいえ、今季から高畠監督が採用する4-1-2-3のシステムは、明らかな機能不全に陥った。神奈川ダービーの圧勝で盛り上がる日産スタジアムの一角で、重苦しい空気を振り払うかのように、川崎サポーターの疎らな拍手が選手たちを出迎えていた。
