2008.04.12 - J1 第6節
東京ヴェルディ × FC東京
（ 味の素スタジアム,17:00 ）
前半を終えて1-0。川崎から電撃移籍を果たしたフッキの今季初ゴールでヴェルディが先制して迎えた61分、東京は大竹を投入する。縦に間延びしてきた時間帯に守備の要･浅利を替えるという、勝負の采配。その大竹がフリーランニングで相手を引き連れサイドを突破。カボレが繋ぐと中央で赤嶺が落とす。そこに走り込んできたのは、大竹がマークを引き連れる間に完全にフリーになった羽生だった。右足一閃。シュートは土肥の伸ばした手を掠めてゴール右上隅に突き刺さる。次の瞬間、アウェイゴール裏の熱気は沸点に達した。大竹を投入してから僅か1分後のことだった。試合のムードは一変。ヴェルディはずるずると守備ラインを下げていった。
ダービーマッチは勝利こそ全て。後半ロスタイム、ゴール前で今野が落としたボールを長友と縺れ合った柴崎がオウンゴール。「勝ちたい」という全員の想いが最後の最後に実った。苦しい内容だった。前半から相手の猛攻を受け、特にフッキには2,3人での対応を迫られた。しかし、要所をしっかり守って失点を最小限に防いだことが大きかった。ダービーでしか味わえない興奮と至福。東京は証明した。自分たちはヴェルディより強いことを。
