2006.11.03 - Jリーグ ヤマザキナビスコカップ 決勝
鹿島アントラーズ × ジェフユナイテッド千葉
（ 国立霞ヶ丘競技場,14:05 ）
上川主審が試合終了を告げるホイッスルを鳴らした瞬間、国立の黄色いスタンドは大歓声に包まれた。千葉が大会2連覇。ここ近年実力が拮抗しているJリーグにおいて、連続でカップ戦を優勝するというのは簡単なことではない。そんな状況にあって、現在の日本代表の方向性を示す「指標」ともいえる千葉が偉業を達成したことは、Jリーグに留まらず、日本サッカーそのものが今後どのように進んでいくのかを再確認する上で、決して無視することのできない歴史になるだろう。まず、その現実を喜びたい。
一方で、試合内容に関してはハイレベルとは言い難い場面もあった。単純なミスの連続と、それに伴う大味なカウンターの応酬。観る側としては楽しめたが、決勝戦という大舞台において、日本国民に向けて「Jリーグ」を発信していくパフォーマンスとしては物足りなさも感じる内容だった。歓喜の裏にはっきりと炙り出された課題から目を背けずに進歩を続けてこそ、この決勝に価値が見出せるのではないかと感じさせるフィナーレだった。
