2019.12.15 - 東京都サッカートーナメント 学生系の部 予備予選 3回戦
国士舘大学 × 慶應義塾大学
( 国士舘大学町田キャンパスサッカー場,13:00 )
2020年シーズンの天皇杯東京都代表を決定する「東京都サッカートーナメント」。その学生代表を決める「学生系の部」には、都学連のうち関東大学1部に所属する6大学と、予備予選を勝ち上がった2大学が出場できるレギュレーション。その予備予選代表を決める3回戦の片方のブロック、今季の関東大学2部で優勝した慶應義塾大学と、2位に入った国士舘大学の対戦。共に来季の1部昇格を決めているチーム同士の対決だ。4年生がチームを離れ、現3年生以下による新チームでの試合だけに、来季を占う意味でも注目の試合となった。
前半の序盤は慶應の守備が光る内容。実質ホームの学内グラウンドでの試合とあって先に仕掛ける姿勢を見せた国士舘に対し、中盤でのプレスでしっかりボールを奪い取り、反撃を繰り出していく。23分にCKからのゴール前の混戦や、30分に橋本のシュートなどゴールに迫るものの、1点を奪えずにいると、徐々に慶應の食いつきの良い守備を逆手にとり、国士舘がマークを上手く剥がしながらパスを繋いでいくようになる。やや流れの悪くなった慶應はいったん自陣に撤収して立て直しを図ったが、0-0のままHTかと思われた43分、国士舘は右サイドを起点にゴール正面の小川にボールを入れると、マークが寄せてこないと見るやPA外から小川が右足を一閃。これがゴール左隅に突き刺さり、前半の終了間際に1点を先制。慶應がやや自陣に引きすぎた矢先の一撃でリードを奪い、前半を1-0で終える。
後半、早く追いつきたい慶應が攻勢を強める。57分、ボランチの杉本がドリブルで中央を切り開き、左サイドでフリーの橋本へ絶妙なスルーパスを供給するが、橋本のシュートは僅かに枠の左に外れ、ビッグチャンスを逃す。その後も慶應が積極的にドリブルを組み込んだ局面の打開でゴールに迫るものの、国士舘も前半立ち上がりに慶應が見せていたような中盤での激しい守備でボールを奪い、カウンターで対抗する。焦りの見えてきた慶應は橋本・松岡を早い時間にベンチに下げる積極的な交代策で同点を狙うものの、拙速に前へ運ぼうとするところを国士舘にことごとく阻まれ、単発オフェンスの連続。対する国士舘はサイドの守備が堅く、特に右SBの内田の対応がパーフェクトに近かった。慶應が総攻撃に出る中で迎えた後半AT、国士舘は松岡の高い位置でのパスカットからクロスを棚橋が押し込み、勝利を決定づける2点目をゲット。直後に試合終了となり、国士舘が2-0の完勝で予備予選突破を決めた。慶應は先に主導権を握りながらもリードを許す展開になり、拙攻を繰り返した点が課題として残った。