2018.06.10 - 明治安田生命 J3リーグ 第13節
アスルクラロ沼津 × 鹿児島ユナイテッドFC
( 愛鷹広域公園多目的競技場,13:00 )
J3は第12節を終えた時点でチーム毎の消化試合数が異なる中、勝点「23」の鹿児島が首位。現在リーグ戦7試合連続負け無しと勢いを持続しており、前節の東京戦(A)では2点差をひっくり返しての逆転勝利で3連勝を飾っている。このまま首位を快走したい鹿児島が今節乗り込むのは、勝点「20」で3位につける沼津の本拠地・愛鷹。沼津が1試合消化が少ないため、今節で沼津が勝利すると、勝点では並ぶものの消化試合数で沼津が優位に立つことになる。ホームチームにとっては必勝を期した一戦で、鹿児島がどう受けて立つのかも注目のゲーム。台風5号の接近に伴い、朝から雨風共に強い不安定な気候の中、1,526人というやや寂しい客入りの中キックオフを迎えた。
試合は前半から風上に立った沼津が支配する展開。ロングボールを多用して前線に素早くボールを入れ、こぼれ球を拾う狙いが見えるホームチームに対し、鹿児島はボランチの吉井が低い位置取りをすることで、FWがボールを受けるために下りてくる動きをケア。攻撃に関しては、中央でなかなか自由にやらせてもらえない中、永畑・五領の両サイドが縦に運び、あわよくばファウルを誘ってセットプレイでチャンスを生かそうとする狙いが見られたものの、チャンスを多く作ったのは沼津。特に前半の30分を過ぎてからは波状攻撃を仕掛ける場面が増え、33分に熱川のクロスのこぼれ球から谷口がフィニッシュ、42分に砂森のクロスを畑がヘディングで狙うなど、クロスボールからのチャンスが多く見られた。防戦一方となった鹿児島だが、この劣勢をどうにかしのぎ、0-0のままハーフタイムを迎える。
後半に入ると、前半に一時弱まっていた雨脚が再び強くなり、選手にとって試合しづらい条件に。そんな中でも引き続き攻めるのは沼津。60分には相手陣内でクリアボールを拾い、最後は普光院がぶれ気味の強烈なミドルシュートを放つが、GK・安俊洙が無難に弾き出して対処。71分には自陣から素早く右サイドの太田へ展開し、早いタイミングで入れたグラウンダーのクロスに畑がニアへ飛び込んでシュートを放つものの、シュートは枠の左。沼津も攻めながらチャンスを生かすことができない。鹿児島は長いボールを蹴って何とか活路を見出したいが、強風でボールが流される影響で前線にボールが収まらず、苦しい時間が続く。それでも75分に五領がボールを拾って正面からシュートに持ち込むなど、勝利への執念を見せる。終盤にはようやく鹿児島がセットプレイでゴール前まで迫る場面もあったが、決定的な場面を作るまでには至らず、0-0のまま試合終了。「攻める沼津、守る鹿児島」という構図の崩れないまま、首位攻防戦はドロー決着。悪天候という難しい条件下で互いにトップパフォーマンスを発揮することはできなかったが、1点を争う見応えのある内容だった。