2018.06.03 - 関東大学サッカーリーグ戦1部 第8節
流通経済大学 × 国士舘大学
( 味の素スタジアム西競技場,14:00 )
2017年シーズン、関東大学1部で3位、更にインカレで優勝という見事な成績を残した流通経済大学。昨季の主力選手が卒業して抜けたものの、今季はリーグ戦7試合を終えて勝点「10」の7位というまずまずの成績。現在は正GKのオビがトゥーロン国際大会のU-21日本代表に召集されている関係で、魏黽哲がゴールマウス。一方、対戦相手の国士舘大学は、昨季の関東大学2部で2位に入り、降格から最短の1年で1部復帰。捲土重来を期してのシーズンであるが、今季は7試合を消化して1勝、勝点「4」の最下位という厳しい戦いが続いている。快晴の味スタ西競技場は、気温が30℃に迫る厳しいコンディション。いかに試合をコントロールするかも問われる一戦だ。
試合は立ち上がりからスコアが動く展開。7分、流経大は右サイドアタッカーで先発した新垣がパスを受けると、ドリブルで中に運んで左足を一閃。やや遠い距離ながら強烈なシュートがゴール右隅に突き刺さり、流経大が1点を先制する。流経大は中盤でパスカットを狙う網を張り、国士大の攻撃をカット。そこからショートカウンターを仕掛けることで、手数をかけずにゴールを脅かす形が奏功する。なかなか余裕を持ってボールキープできない国士大だが、30分に差し掛かる時間帯からはサイドの連携を使って中盤のプレスを掻い潜る場面が増え、38分には中央でボールを受けた松岡がドリブルで突進。DFを前にして強引にフィニッシュに持ち込むと、これがゴール左隅に決まって1-1の同点。劣勢ながらもタイスコアで盛り返す。そのままHTに入るかと思われた前半だが、ちょうどATに入るタイミングで流経大が中盤でボールを奪うと、小野原から右サイドに流れた相澤へ展開。マークに付かれながらも相澤が上げたクロスはミスキックとなるが、これが大きなループを描いてGKの頭上を越え、ファーサイドのポストに当たってゴール。形は偶然だが、狙い通りの中盤でのボール奪取から流経大が1点を勝ち越してHTを迎える。
後半は、前半を良い形で折り返した流経大のほぼワンサイドゲームとなった。立ち上がりの50分、左サイドをドリブルで突破し、PA内にまで侵入した渋谷のグラウンダーの折り返しを髙澤が難なくダイレクトで押し込み、3-1とリードを広げる。国士大は少しでも前にボールを運びたいが、中盤でのボールロストに加え、自陣で攻撃を跳ね返してもセカンドボールを拾えず、波状攻撃を許す厳しい展開。69分には守備の要でもある住吉が自分たちのミスから生まれたピンチを身を挺して防ぎ、出血が止まらず交代。スタメンで組み立てを担っていた田場も前半に足を痛めて途中交代したため、FWの松岡が下りてきて組み立てに参加するなど、プランされていなかったであろう負担が明らかに大きい状況が最後まで続いた。83分、流経大はスルーパスに抜け出した髙澤のフィニッシュのこぼれ球を新垣が押し込み、4-1として勝利をほぼ確実なものに。結局、暑さの中でも中盤でしっかりとプレスをかけ、効率よく攻撃を繰り出した流経大が内容と結果共に充実した勝利。国士大は90分間の大半を負傷者やミスのリカバリーに費やしてしまい、4失点。リーグ戦2勝目はならなかった。