2015.11.22 - 明治安田生命 J1リーグ 2ndステージ 第17節
FC東京 × サガン鳥栖
( 味の素スタジアム,13:30 )
J1のレギュラーシーズンは遂に最終節。前節の柏戦の勝利で年間3位に再浮上した東京は、この試合で勝利すれば3位をキープして念願のチャンピオンシップ進出を決めることができる。一方、勝ち点2差の4位・G大阪も逆転の可能性を大きく残しており、得失点差で不利の東京は引き分け以下だと4位転落の公算が高い。勝てばCS進出という非常に分かりやすい条件下でどのような試合をするか。対戦相手は、順位こそ12位と苦戦しているものの、直近4試合負け無しと安定感を取り戻しつつある鳥栖。
立ち上がりから東京は前に出る。年間を通じて大きな得点源となった左サイドから東・河野・太田が絡み、クロスを上げようと試みるものの、3バックで中央を固め、両WBがサイドをカバーする鳥栖も徹底的にボールを跳ね返し、決定的な場面を作らせない。なかなか形の作れない東京は、途中から4-4-2にシステムを変更して押し気味に試合を進めるものの、無得点で後半へ折り返す。後半に入っても攻撃を続ける東京は、54分に中島、70分に林を投入して前線のてこ入れを図るものの、自陣を固める鳥栖のブロックを破ることができず、焦りだけが募っていく。その焦りを逆手にとりたい鳥栖は、カウンターでチャンスを窺い、時折ボールを奪ってから前線の広大なスペースへ展開し、ワンチャンスを生かそうとするものの、こちらも鎌田のカウンターからのシュートがポストに阻まれるなど決めきれず、0-0のまま終盤へ。最後は左右のサイドからクロスを入れるなどパワープレイに入った東京だが、最後までゴールは遠く、0-0のまま無情のホイッスル。G大阪が4-0で山形を下したことにより、勝ち点で東京と並び、得失点差でG大阪が3位に浮上。東京は攻撃のバリエーションの少なさを露呈し、4位に転落。J1でクラブ史上最高の年間勝ち点「63」を獲得したものの、CS出場権を得失点差で逃す形となった。選手たちはピッチに立ち尽くし、呆然。キャプテンの森重はホーム最終戦の挨拶でマイクの前に立ったものの、最低限の言葉を絞り出すのが精一杯だった。12月に天皇杯が残っているとはいえ、ぽっかりと心に穴が空いてしまったかのような、悲しいリーグ最終戦となった。