2015.05.16 - 明治安田生命 J1リーグ 1stステージ 第12節
浦和レッズ × FC東京
( 埼玉スタジアム2002,15:30 )
現在、首位を走る浦和と、勝ち点差「1」の2位で追う立場にある東京の首位争い直接対決。今節最大の注目カードである。しかし、両者を取り巻く状況は好対照。浦和は今季未だに負けが無く、消化試合数も東京より1試合少ない。また、怪我で離脱していた興梠がスタメンに復帰し、万全の状態だ。一方の東京は、前節に鹿島に敗れて2敗目を喫しており、1stステージ優勝を狙う上では引き分けでも苦しいという難しい状況。
昨季の同カードで5バックのリトリート戦術を破られている東京は、スタートから4-1-2-3を採用。高い位置からボールにアプローチするシステムを選択した。しかし、これが裏目に出てしまう。5分、左サイドを易々と突破した宇賀神のシュート性のクロスを李が僅かに足に触れてコースを変え、ゴールネットを揺らし1-0。中盤のサイドでの守備が手薄になってしまい、宇賀神・関根の2人を自由にプレーさせてしまう。システムが機能しない東京は、ほどなくしてシステムを4-4-2に変更。早々に三田を下げて高橋を投入し、束の間の平穏を取り戻すものの、42分に興梠を起点とする浦和のカウンターから数的不利な状況を作られ、再び宇賀神のクロスをファーサイドの関根がダイレクトで蹴り込んで2-0とされる。ハーフタイムを挟んで巻き返しを図りたい東京だったが、先に攻撃の牙を剥いたのは浦和。47分、右サイドを抜け出した関根のグラウンダーのクロスにニアへ飛び込んだ武藤がダイレクトで難なく流し込み、試合を決定づける3点目。注意の必要な時間帯での失点が止まらない東京は、59分に前田を投入して一縷の望みに賭ける。そして74分、太田のクロスをニアの前田が頭で合わせると、ボールは放物線を描きながらファーサイドのゴールネットに収まり3-1。前田の待望の今季初ゴールにより、ようやく東京ゴール裏にも熱気が戻ってきた。しかしその僅か2分後、米本が自陣で不用意にボールを失うと、梅崎にミドルシュートを突き刺されて4-1。これで試合の行方は完全に決した。このままリードを守り切った浦和が勝利し、東京との勝ち点差を「4」に広げることに成功。勝負弱さを露呈した東京は、ステージ優勝が大きく遠のく2連敗となった。