2014.12.07 - J1昇格プレーオフ 決勝
ジェフユナイテッド千葉 × モンテディオ山形
( 味の素スタジアム,15:30 )
来季のJ1クラブの最後の椅子を賭けた昇格プレーオフ決勝。今季は最終的にJ2の5位に入った北九州がJ1ライセンスを保有していないため、千葉・磐田・山形の3クラブによるプレーオフ開催。準決勝では山形が後半ATにGK・山岸の劇的な勝ち越しヘッドで磐田に2-1と勝利を収め、決勝進出を果たした。この決勝でも90分間で勝利しなければならないというハンディキャップはあるものの、もはや恐れる要素は何もない。味スタには両クラブのサポーターを含めて35,000人以上が詰めかける賑わいとなった。
試合は立ち上がりこそ千葉が積極的にプレスを仕掛け、シンプルにフィニッシュへ向かう姿勢を見せるものの、さほど時間の経たないうちに膠着した展開となる。山形はシーズン途中から導入した3-4-2-1のシステムが今日も機能。5バック気味で守備をしっかりと固めてサイド攻撃を封じ、1.5列目の山﨑・川西がボールに絡んで自分たちの時間帯を作っていった。そして37分、宮阪が左CKから直接ゴールを狙う意表なシュートを放つと、GKの弾いたボールを再び宮阪がクロス。ゴール正面に詰めていた山﨑が僅かに頭でコースを変えると、ボールは勢いこそ失われたの、GK・高木の指先を掠めて転々とゴールに吸い込まれていった。下位の山形が値千金の先制点を手にし、試合は0-1で後半へ折り返す。何が何でもゴールが欲しい千葉は後半に入ってからサイド攻撃の回数を更に増やして波状攻撃を仕掛けようとするものの、前半からセカンドボールを徹底的に拾う山形の守備を前に継続的な攻撃を仕掛けることができない。カウンターから訪れるビッグチャンスも、絶好調の山岸が素晴らしいセーブを連発してゴールを死守。77分にケンペス、85分に田中と攻撃的なカードを切り、最後の攻勢に出る千葉だが、徹底的に守備を固める山形に対してはいずれも効果的な作用を生み出すことは無かった。そして遂に試合終了のホイッスル。6位からプレーオフ優勝まで駆け上がった山形が、2011年シーズン以来4年ぶりとなるJ1復帰を果たした。一方の千葉は3年連続プレーオフ敗退となり、来季は6年目のJ2での戦いが決定。関塚監督就任からシーズン終盤にかけて驚異的な巻き返しを見せて3位にまで食い込み、J1復帰に向けて機は熟していたようにも思われたが、最後に待っていたのはあまりに残酷な現実と、ゴール裏のスタンドをぎっしりと埋めた黄色いサポーターの重い沈黙だった。