2014.09.07 - 天皇杯 全日本サッカー選手権大会 4回戦
FC東京 × 清水エスパルス
( 味の素スタジアム,19:00 )
天皇杯のベスト16の戦いは、東京も清水も非常に苦しい台所事情で迎えることとなってしまった。東京は、日本代表に選出された森重・武藤の他にも怪我人が続出しており、現在プレイ可能な選手を全てベンチ入りさせて何とか18人を登録。DFのカニーニが移籍加入後初スタメンとなる。一方の清水も、ノヴァコヴィッチとヤコヴィッチが各国代表に召集された他に怪我人も多く、スタメンにはブエノ・水谷といった若手が名を連ねた。
試合は東京が優勢に進めるものの、清水が上手く立ち回って失点を防ぐ展開。清水はブエノと平岡が東京の2トップに当たり、六平が2列目の選手を捕まえる3バックを採用。この3-3-2-2のシステムが奏功し、東京は攻めながらも決定的なシュートに持ち込めない時間が続くことになる。圧倒的にボールを支配しながらもゴールが遠い東京に焦りが見え始めた後半、均衡を破ったのは清水。69分、清水陣内での高橋の不用意なヒールパスを奪ってからカウンターを仕掛けると、前線でボールを待っていた大前が見事なミドルシュートを突き刺して0-1。東京は後方の守備が手薄になっていたところを突かれてしまう。東京はすぐさま梶山をアンカーの位置に投入して巻き返し。すると75分、早速梶山が起点となり、前線で河野がエドゥーとのパス交換からシュート。鋭く振り抜かれた左足からのシュートがゴール右隅に突き刺さり、1-1の同点。これで流れは再び東京へ傾くものと思われた。しかしその矢先、再び清水が速攻を仕掛け、PA内左サイドに侵入した高木が速いクロスを入れると、中央の混戦を李記帝が押し込んでまたしても清水が勝ち越し。東京は最も集中しなければいけない時間帯で失点を重ねてしまった。終盤にはカニーニが全線に上がるパワープレイも仕掛けるもののゴールは遠く、最後のCKではゴール前に上がっていた権田のシュートが枠を外れて試合終了。数少ないチャンスを物にした清水が勝利し、ベスト8に勝ち残った。一方の東京はおよそ3ヶ月ぶりとなる公式戦での敗戦。河野を中心に攻撃はまずまずだったが、守備での拙い対応が敗戦に直結したこともあり、ゴール裏からは不満を示すブーイングも起きていた。